あにめマブタ

@yokolineのアニメ記事がアップロードされます

大場ななが電動ドリルで作っていたものの正体。(『劇場版 少女☆歌劇レヴュースタァライト』)

 ここに来て、更に観客の裾野が更に広がりつつある本作だが、
この記事では『劇場版 少女☆歌劇レヴュースタァライト』の
「大決起集会」での描写に絞って、大場ななの本作における役どころについて考えたい。*1
f:id:yoko-sen:20210707023150j:plain

www.youtube.com


【以降、ネタバレ】

*1:以降、画像はパンフレット、予告編(YouTube)、冒頭映像(YouTube)から引用

続きを読む

【作品読解】トマトとは、列車とは、ヒヨコとは、ワイルドスクリーンバロックとは、そして舞台少女の死とは。(『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』)

 勢いが止まらない、いや加速しつつある。

『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』(2021)は
2018年放映のTVシリーズから始まる流れの大きな結実だ。
 と同時に、エネルギーと存在感の原液を浴びせかけられるような
独自の映画体験を作り出す、巨大で異形の乗り物であった。

 自分をはじめ、Twitterのタイムラインでは本作のファンを示す
トマトのマークをつけた人間がその映画体験を熱っぽく語り続け、
ふせったーは『シン・エヴァ』以来の活況に湧いている。

 本作はきっと、自分にとって以上に、
誰かにとって重要な作品になるんじゃないかという予感があり、
なんとか多くの人に劇場で観てもらえないだろうかという、
今は妙な公共心さえ芽生えているのである。

 この記事では、ともあれ自分の本作の体験とその読解を、
とりあえず一旦書ききっておきたいと思う。
※10000字ほどありますが、改行や小見出しを使い、
 できるだけ読みやすくなるように工夫しました。

【予告編】

www.youtube.com

~以下からネタバレ~

続きを読む

『TENET テネット』感想、4重の○○(ネタバレあり)

テネット、俺はテネットの話がしたいわ…。

IMAXで観る『TENET テネット』、
冒頭の引き込まれ具合はちょっと怖いくらいじゃなかったか?
自分がおかしくなったのかと思ったよ。

ファーストカットはコンサート会場。指揮棒カンカン→静寂…からのテロ発生!
アメリカ人を起こせ」で寝起きの主人公が、なぜか特殊部隊と一緒に突入する。
しかしそれもフェイクで…という冒頭なんだけど、あれは情報量の津波だよね。

それはおそらく主人公の
「頭フル回転させて、どうにか状況に食らいついていく」という立場に
乗っかってもらいたいがためなんだろう。
その目論見は大成功しているけど、
こっちは冒頭5分で物理的に息切れしているよね。
ノーラン監督は俺たち観客の理解力を過大評価していないか…?

※下記、画像は公式サイトと予告編より
f:id:yoko-sen:20200927160143p:plain

続きを読む

観た人の9割が知らない、透明人間の本当の正体(映画『透明人間』(2020)感想)

 映画『透明人間』(リー・ワネル監督)、観ました。
結構、落ち着いた邦題だなと思ったら、本当に『透明人間』(1933)のリブートらしいですね。
全体的にソリッドな仕上がりで、
たとえば『ターミネーター2』を思わせるモンスターものとしてもパワーのある作品になっていたと思います。
もちろん、主演のエリザベス・モスが心労で顔つきが変わっていくあたりの芝居の迫真性もすごかった。

 タイトルに書いたように、本作はちょっと手の込んだ描き方をしていて、
もちろん優れたサスペンス・スリラーではあるんですが、
それに止まらない批評性があるな、というところが本作のお得なところだと思いました。

 今日は短い記事なので、このあとすぐ内容のネタバレしていきます。
f:id:yoko-sen:20200731010255j:plain

続きを読む

キャラクターの生まれる渚(TVシリーズ『SHIROBAKO』の映像・音響演出)

この記事は、2015/8/14のコミックマーケット88で頒布された
『アニメクリティーク vol.3.0 特集 蟲・生物・人工物/アニメにおける〈音〉』
に寄稿した文章「キャラクターの生まれる渚(『SHIROBAKO』の映像・音響演出)」を再録したものです。(一部、ブログ用に改稿しました)
↓当時の告知記事
『SHIROBAKO』の音響演出について寄稿しました(アニメクリティーク新刊(C88)) - あにめマブタ

目次

  • SHIROBAKO』のリアリティ(現前性)の「ずらし」
  • はじめに:アニメ映像における絵と音の同期について
  • シーン1:キャラクター表現の「現前性」について
  • シーン2:現前性は、絵と音とが高度に統合されたキャラクター表現から生まれる
  • シーン3:私的なキャラクター表現の困難
  • シーン4:観客が知る私的なキャラクター
  • 本作のキャラクター表現が行き着いた場所

SHIROBAKO』のリアリティ(現前性)の「ずらし」

 2014年から2015年にかけて放映されたTVアニメ作品『SHIROBAKO』は、TVアニメ制作をモチーフにした作品だ。そのため、登場人物たちは、自分自身がアニメのキャラクターでありながら、同時に、アニメのキャラクターをつくり出す立場にある。
 そのような背景から、作中のキャラクター表現は、そのキャラクターが存在するストーリー上の階層構造に応じて、段階的に演出されることとなった。しかし、そのキャラクター表現の階層構造は固定的なものではなく、演出家の意図に応じて流動的に変化することで、独自の効果を上げている。
 本稿では『SHIROBAKO』の音響を含めたキャラクター表現に着目することで、このアニメの中でキャラクターという虚構がどのようなリアリティ(現前性)を持ちえるのかを検討する。

続きを読む

たつき監督のキャラクター演出と、赤い木の悪魔的なデザイン(『ケムリクサ』最終話)

毎クール、最終回をリアルタイム視聴したくなるアニメが1~2本出るんだけど、『ケムリクサ』はそれでしたね。
界隈の盛り上がりに押されて、最終話放送週の日曜日に配信で追いついたクチだったんだけど、すごく楽しませてもらえた。

これはみんなの語り草だけども、最終話直前、11話のエンディング映像の演出にはズガンときた。
本作のエンディング映像は、元の6姉妹がだんだんと脱落していく、本編スタート前の物語を、6本の線とシルエットだけで表現するものだった。

!!ここから『ケムリクサ』最終話までのネタバレします!!

続きを読む

話数単位で選ぶ、2018年TVアニメ10選

今年が終わる5分前ですが、投稿を…。

●一覧:

●参考リンク
「話数単位で選ぶ、2018年TVアニメ10選」参加サイト一覧: 新米小僧の見習日記

続きを読む