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あにめマブタ

@yokolineのアニメ記事がアップロードされます

田中あすかという感情の獣(『響け! ユーフォニアム』2期)

響け! ユーフォニアム 雑記 考察 演出 感想

田中あすかとは何者だったのか

 「田中あすか」というキャラクターは、『響け! ユーフォニアム』TVシリーズ第2期を貫く太い「心棒」であった。結局のところ、田中あすか黄前久美子という、未曾有に強力な主人公の格さえ「食って」しまったという風情まであった。
 田中あすかが僕の心臓を掴んだのは、1期中盤、何もない部屋で楽譜をにらみつけている田中あすかのカットだ。あすかのメガネのレンズには整然とした音符が映り込み、光線のような視線だけが場を支配している。
 あの部屋は、ほとんどあすかの心象風景だ。
 なんなんだ、この女は。そう思った。

 もうひとつ、印象的なシーンがある。
 1期ラスト、予選会場のステージの上で、田中あすかの鏡のようなレンズの向こう側が、久美子にだけ、ひらりと覗かせるタイミングだ。あすかは力なさげに笑うと、どこか別の場所を見ているような、不思議な顔つきをするシーンだ。僕は当時「田中あすかは、自分の力では避けようがないものについては最初から諦めているので、ああいう力のない表情になるのではないか」と書いている。

 そして、あすかのストーリーは第2期への棚上げされる。その結末がどのようになったのかは、みんなも知っての通りだ。
 この記事は、田中あすかというキャラクターを通して本作の概観を述べていく。
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音響監督、鶴岡陽太の「音響演出」を分析する(京アニ・シャフト作品を題材に)

再録 同人誌 書き起こし 演出 音響 響け! ユーフォニアム 魔法少女まどか☆マギカ 涼宮ハルヒの消失

本稿は同人誌「多重要塞 vol.3」(当時の告知記事)に掲載した「アニメにおけるサウンド/ボイス演出と、ベストテイクを降ろす技術 ~ヒットメーカー鶴岡陽太のコンセプト志向~」を加筆・修正・改題したものです。

「音響監督」の具体的な仕事の内容

 アニメの音響監督は、「音響監督」と聞いて僕らが思い浮かべるよりも、作品に、深く、多方面から関わっていく。
 一般にテレビで流れているような映像はカメラで撮影すると同時に、マイクで音声も録音していることも多いが、アニメについては違う。もしビジュアルが完成したとしても、フィルムは無音の状態だ。だからアニメの中で鳴っている音は映像とは別個に、全くのゼロからつくらなければならない。そういう背景から、アニメ作品に対する音響監督のウェイトは非常に大きくなってくる。

 音響監督の仕事は大別して以下の3つだ。

  1. 音楽家への劇伴(BGM)の発注
  2. アフレコ(声優による演技のレコーディング)の責任者
  3. ダビング(映像にBGMと効果音を吹き込む)

 このように列挙しても、音響監督の仕事の全体像は見えてこないだろう。だからこの文章では、鶴岡陽太さんという音響監督の仕事を「音響演出」というキーワードを使って串刺しでピックアップしていく。それにより、音響監督という役職が、どのように作品全体の印象に関わり、またコントロールしているのかに、迫りたいと思う。

 なお、この文章に書かれている内容は、各メディアでの鶴岡陽太さんに関する言及のほか、2012年11月4日に一橋大学で開催された鶴岡陽太さんの講演会「アニメに命を吹き込むこと」(一橋祭運営委員会主宰)での講演内容に多くを負っている。ただし、その解釈および表現についての責任は、筆者である僕にあることを、最初に断っておく。

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アニメ演出上のサプライズの最高のサンプル (『アイカツスターズ!』15話)

アイカツスターズ! アニメ 演出 作画 考察

アイカツスターズ!』第14、15話は必見

 4月から始まった『アイカツスターズ!』も2クール目に突入した。
 1クール目の第8話「小さな輝き」の作画の端麗さや、ED映像「episode Solo」の鮮烈さも素晴らしい。しかし、ベストはと訊かれれば、やはり7月に放映された第14話「真昼の決闘!」そして第15話「月と太陽」にトドメを刺すだろう。この2話は、作画・演出ともに熱量がギンギンにたぎっており、その圧倒的なパフォーマンスで『アイカツスターズ!』全体のイメージさえ塗り替えてしまった!

 この記事では、特に第15話の「映像演出上の小さなサプライズ」に注目して、この話数のアニメ演出の強さの一端に迫る。
 ※第8、14、15話は直接繋がっているので、この3話分だけでも観てほしいぞ。

第15話のシーン1に至るあらまし

 姉妹でライバル関係にある、香澄夜空・真昼姉妹の因縁と決着が、第14・15話の2話まるまるを使って描かれる。
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 世界的ファッションモデルとデザイン会社社長の間に生まれた夜空・真昼姉妹。ひと足早く業界入りし、今やアイドル界トップに君臨する夜空に対して、真昼は複雑な思いを抱いていた。もちろん、昔は仲の良い姉妹だったが、自分への相談なしに行われた、夜空のアイドル学校への入学を、真昼は裏切りと感じてしまう。真昼はその悔しさから、姉と同じ道を選び、なおかつ夜空とのあいだに深い距離を置いているのだ。

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赤いリボン・目玉焼き・渡り廊下 ~ 『魔法少女まどか☆マギカ』TV版の構造解析~(23000文字)

魔法少女まどか☆マギカ 考察 演出 再録

 以下は、2014年5月に身内の同人誌(重版予定なし)で発表した同名の記事を、ブログ用に加筆・修正したものです。(当時の告知記事

はじめに(この文章のねらい)

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 この文章は『魔法少女まどか☆マギカ』のTVシリーズ(全12話)のうち、特に第1話Aパートの描写にクロースアップすることで、作品全体の構造を解析します。
 ここでの「構造を解析する」とは、ストーリーをかたちづくるいくつかの大きな要素が、ストーリー全体に対してどのような役割を担い、かつどのような効果をあげているのかを、考えることです。
 さて、今回『まどマギ』の分析をするにあたって、とった方法論は2つあります。

方法1:一見、意味のないシーンが存在する理由を考える

 ひとつめは、「それが何度も登場した理由を考える」です。
 キャラクターにも、それまで生きてきた人生があります。朝起きて、服を着て、朝飯を食べたはずです。しかし、多くの作家はそれらを全て記述することはしない。

 であれば、もし「赤いリボン」をつけるシーンが、キャラクターの人生の中から特にピックアップされたということは、作り手には、そこをとりわけ描写すべき理由があったはずです。
 もし「目玉焼き」に関するシーンが何度も、同じように登場するとしたら、そのシーンは何か、特別な意味を持っているのではないか。
 「渡り廊下」はどこで、何回登場したか?

 それらのシーンをピックアップし、似通っている場所、もしくは似通っているようで実は違う場所を探すことで、作品全体が、それらのシーンをどのような構造のどのようなポジションに埋め込んでいるかが、自ずと明らかになっていくはずです。

方法2:作品は「反対意見」に応えなければならない

 作品には「テーマ」があると言います。しかし、それは「作者が最も主張したいこと」というよりは、「ストーリーの構造がかたちづくる一連の議論の流れ」をテーマと呼んだほうがしっくりきます。
 ここで重要なのは、説得力のある物語の中には、ある意見(テーゼ)に対する「反対意見」(アンチテーゼ)が登場するはずだということです。

 もし第1話で主人公が掲げた主張がそのまま難なく最後まで通ってしまったとして、それは本当に強い意見でしょうか。僕らが鑑賞中に抱く「あれ、でも○○の場合は、その主張を通すのは難しくなるぞ?」と
いう不埒な考えは、物語内で払拭される必要があります。
 主張を強めるのは、反対意見に対しての反論です。であれば、テーマと思われるものに対する反論、対となって現れるものは、その作品のテーマである可能性が高いのではないか。これが2つ目です。

魔法少女まどか☆マギカ』第1話 Aパートへの着目

 本作第1話のAパートには、上の方法1および方法2を確認するための、全ての材料が揃っています。Aパートに登場するものを、要素の属性ごとに分類し、関連するものと比較したとき、『魔法少女まどか☆マギカ』がテーマと思われるものが浮き上がってくるように思います。

 次の段落から、論旨の本文となります。

■以降のネタバレについて
 ここからあとの文章はTV版全話を視聴している前提で書いていますので、まだご覧になっていない方は、ぜひ最後まで視聴してから、読んでいただければと思います。なお、劇場版新編『叛逆の物語』については、最後の節で曖昧な示唆を提示するに留めています。

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話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選(話数ごと1000文字のコメント付き)

話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選 アニメ 感想 演出

 こんばんは、年末あたりからめっきり寒くなりましたね。初参加となりますが、明日には本企画のトークイベントが開催されるということもあり、思い切って参加します。

 今回は、2015年中に放映された新作TVアニメから、10作品10本(順不同)を選ばせて頂きました。
 自分の基準はちょっとヘンですが「そのシリーズに興味が無い人が観たら、第1話から全部観てくれそうな話数」です。そのシリーズの魅力が一番伝わる話数、というイメージで選びました。

 この企画、実は既に集計が終わっておりますので、その結果も合わせて確認して頂けると嬉しいです。
「話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選」投票集計: 新米小僧の見習日記

 以下、10選となります。記事の文字数がすごく多くなってしまったので、最初のまとめと、最後のコメントだけ読んで頂くのが良いかと思います。そのとき、スクロールしながら目についた部分を読んで頂けば、という記事になります。

これから挙げるタイトルのまとめ

・『SHOW BY ROCK!!』第6話「DOKIィッ!?水着だらけの海合宿(ハート)ですぞ♪」
・『放課後のプレアデス』第4話「ソの夢」
・『六花の勇者』第1話「地上最強の男」
・『Charlotte(シャーロット)』第7話「逃避行の果てに」
・『ご注文はうさぎですか??』第6話「木組みの街攻略完了(みっしょんこんぷりーと)」
・『血界戦線』第5話「震撃の血槌(ブラッドハンマー)」
・『ローリング☆ガールズ』第6話「電光石火」
・『パンチライン』第6話「大晦日だよ、明香えもん」
・『響け!ユーフォニアム』第8話「おまつりトライアングル」
・『GANGSTA.』第4話「NONCONFORMIST」

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話数ラスト30秒が超絶かっこいい! ~『コンクリート・レボルティオ』1、2話~

コンクリート・レボルティオ アニメ ストーリー 感想 考察 演出

ストーリーの葛藤をラスト30秒に集約する手法

 『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』は、今期放映されている中でも「次どうなるんだ!?」の魅力に、特に長けているアニメだ。
 本作の舞台は、神化40年代という偽史的な昭和だ。そこには、ウルトラマンのような巨人や、ゴジラのような怪獣、鉄腕アトムのようなロボットが、みんな「超人」というくくりで同時に存在する。彼らが実際に存在することは公には伏せられているが、ほとんど公然の秘密だ。

 本作の大きな特徴は、時系列が錯綜した、その語り口だと思う。
 ある時点を境にして主人公の男女2人は袂を分かってしまうことが、冒頭から示唆される。一緒に理想を追った時期、そして敵同士になってからのエピソードが交互に乗り入れながらストーリーは進行していく。

 特にその語りがクライマックスを迎えるのは、各話のラスト30秒だと思う。
 本作のストーリーは、空白となっている「ある時点」を謎のままとしながら、各々の思いがラスト30秒のコンフリクト(葛藤)へと強力に収束する。
 この記事では、そんな各話数のラスト30秒を振り返りたい。

 ※ここからあと、全部、その話数のネタバレです!

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【告知】文フリ21で発表する文章「日常系とはなにか」のイントロダクション

 ヒグチです。冬は電気毛布が便利です。

 来たる三連休の終わり、11/23(月祝)の文学フリマ東京(第21回)で、実は「日常系」全般に関する文章を発表します。

 タイトルは「日常系とはなにか ~死者の目・生を相対化するまなざし~」です。

 簡単に背景を説明する前に、場所・時間などの詳細を置きます。
 ※簡単に説明といっても、3000文字くらい、きちんと書いてしまったのだけど。
 文章の最後に、新刊の表紙も載せています。


<第二十一回文学フリマ東京>

開催日:2015年11月23日(月祝)

開催時間:11:00~17:00

会場:東京流通センター 第二展示場

アクセス:東京モノレール流通センター駅」徒歩1分

公式HP:文学フリマ - 文学フリマ公式サイト-お知らせ


<参加サークル>

サークル名:あの日熱めの熱燗で

ブース場所:Eホール(1F) C-63


<頒布物概要>

・多重要塞 第四号(新刊):200円(64P)
 ※小説と評論と漫画が計4作

補足:
 声掛けて頂ければ、既刊も出てきます。
 コメントやリプライで、取り置きも致します。


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