アニメ演出上のサプライズの最高のサンプル (『アイカツスターズ!』15話)
目次
- 『アイカツスターズ!』第14、15話は必見
- 第15話のシーン1に至るあらまし
- シーン1:真昼が自主レッスン中に気を失う
- シーン1:なぜこれは映像上のトリックなのか
- 第15話のシーン2に至るあらまし
- シーン2:真昼を迎えにいく夜空
- シーン2:長尺の感情芝居と音楽で雰囲気を高めてからのサプライズ
- 最後に:「いつでも描き継ぐことができるもの」
『アイカツスターズ!』第14、15話は必見
4月から始まった『アイカツスターズ!』も2クール目に突入した。
1クール目の第8話「小さな輝き」の作画の端麗さや、ED映像「episode Solo」の鮮烈さも素晴らしい。しかし、ベストはと訊かれれば、やはり7月に放映された第14話「真昼の決闘!」そして第15話「月と太陽」にトドメを刺すだろう。この2話は、作画・演出ともに熱量がギンギンにたぎっており、その圧倒的なパフォーマンスで『アイカツスターズ!』全体のイメージさえ塗り替えてしまった!
この記事では、特に第15話の「映像演出上の小さなサプライズ」に注目して、この話数のアニメ演出の強さの一端に迫る。
※第8、14、15話は直接繋がっているので、この3話分だけでも観てほしいぞ。
第15話のシーン1に至るあらまし
姉妹でライバル関係にある、香澄夜空・真昼姉妹の因縁と決着が、第14・15話の2話まるまるを使って描かれる。
世界的ファッションモデルとデザイン会社社長の間に生まれた夜空・真昼姉妹。ひと足早く業界入りし、今やアイドル界トップに君臨する夜空に対して、真昼は複雑な思いを抱いていた。もちろん、昔は仲の良い姉妹だったが、自分への相談なしに行われた、夜空のアイドル学校への入学を、真昼は裏切りと感じてしまう。真昼はその悔しさから、姉と同じ道を選び、なおかつ夜空とのあいだに深い距離を置いているのだ。